印刷・広告業を手がける総合商研株式会社では、多くの社員が積極的にDREPを受講されています。どのような背景・社内の取り組みがあったのでしょうか。今回は、代表取締役社長の小林様、管理職(制作本部部長)の三浦様、新入社員の渡邊様の3名にお話を伺いました。

(2025年8月25日 総合総研株式会社にて)

総合商研株式会社

代表取締役社長

小林 直弘 氏

広告業界の変化

印刷だけに頼らない、新たな価値の創造へ

現在の広告業界について、「新聞折込チラシの発行部数は長期的に減少を続け、さらにコロナ禍以降、急激な落ち込みが起こりました。その後も大きな回復は見られず、広告の世界ではテレビや新聞といった従来のマスメディアよりも、インターネットや動画配信サービスが主流になりつつあります。」と語る小林氏は、「我々も印刷という枠にとどまってはいけない。従来の強みに加えて、新しい形でクライアントに貢献できる領域を切り拓く必要がある。」と、業界全体の変化を受け止めながら、自社の新たな方向性を模索しています。

DREP受講の背景

社員のリテラシー向上が急務に

「クライアントからはDXを踏まえた提案が当然のように求められるようになっています。しかし現場社員の中にはデジタルへの苦手意識を持つ人も多く、十分に対応しきれないことがありました。知識の習得は個人の自助努力に任せてもうまくいかない。体系的に学ぶ機会を会社として提供する必要がある。」と判断し、DREPの導入を決断したとのこと。「目的は、社員一人ひとりのスキルを底上げし、デジタルに対する心理的な壁を取り払うことでした。」

受講の成果

実践を通じてAIの可能性を探る

「受講内容は決して易しいものではなく、途中で内容を忘れてしまうこともありましたが、演習やシミュレーションを通じて実際に操作することで理解が深まりました。AIは万能ではなく、頼りすぎれば不確実性に翻弄されることもある。しかし、活用の仕方次第で大きな成果を生み出せる。」と学んだ小林氏。「社員たちも学びを共有することで、社内の課題解決やクライアントへの提案に少しずつ活かせるようになってきていると思います。」と社内の変化も感じているようです。

今後の展望

実務でAIを取り入れ、連携を深める

「本などのテキストベースでは経験できない実践カリキュラムは、非常に有意義な経験ができる。」と話します。「AIをはじめとする先進的な技術は、触れることで初めて理解が深まり、応用の道が見えてきます。今後は外部の先進企業やDREPとの連携も強化しながら、自社の成長に直結する形でデジタル活用を推し進めたい。」と意欲を語って頂きました。

  

 

総合商研株式会社
制作本部部長
三浦 啓太 氏

デザイン現場とデジタル

常にデジタルと隣り合わせで進化

2004年に入社して以来、20年以上にわたりチラシやポスター、パンフレット、パッケージといった紙媒体のデザインに携わってきた三浦氏は、WEBデザインや動画制作など、時代とともに業務の幅を広げてきました。「紙を扱っていても、実際には常にデジタルツールに触れながらの仕事でした。デジタルの進化と共に、自分の仕事も変化してきたと言えます。」

デジタル活用の課題

ツールは使えても、本質的な理解が不足

「現場を見渡すと、若手社員は最新のアプリやAIツールを自在に使いこなしています。しかし、操作に慣れていても、なぜそうなるのかを説明できないケースが多い。」と課題を指摘します。「完成されたサービスを利用するだけでは、根本的な理解が浅く、応用や新しい提案に結びつかないこともあります。デザインの分野においても、クライアントに伝えるためには見た目の良さだけでなく、その根拠を語れる力が必要。」との思いを強めています。

DREPで得た学び

手段ではなく“考え方”を学ぶ場

「カリキュラムを何回も読み解くと、初見では理解できない内容やその構成がきちんとしていることが徐々にわかってくると思います。」当初は専門的な内容に難しさを感じたものの、調べながら進める中で「これは手段を学ぶものではなく、考え方を鍛えるための場だ。」と気づいたといいます。「データ分析やAIの活用方法に触れることで、広告の本質は今も昔も変わらず、根拠を持って提案できることが重要だと改めて実感しました。高品質なアウトプットを支える論理的な思考の必要性を意識できたことが最大の収穫でした。」と三浦氏は話します。

今後の展望

立ち止まって考える機会を増やす

「答えがすぐに見つかる時代だからこそ、考える力を鍛える学びが必要です。」と三浦氏は話します。「DREPはAIを使いこなす背景理解を養う場として価値があり、社員が体系的に学ぶことで組織全体の底上げにもつながると期待しています。今後は自身も学びを深めながら、後進にその姿勢を伝えていきたいです。」

 

 

総合商研株式会社
北海道営業本部札幌営業部
渡邊 紗弓 氏

入社と現在の業務

営業本部で基礎を学びつつ成長中

2025年に新卒として入社し、現在は営業本部で販促物やチラシの印刷に携わっている渡邊氏。研修を経て現場に配属され、日々先輩社員に囲まれながら実務を学ぶ中、「質問の仕方に気を遣う」「先輩の時間を取らせない工夫をしたい」といった意識を持ち、社会人としての基礎も身につけている最中です。

DREP受講の体験

難しさと発見を同時に経験

「データやデジタルを本格的に学ぶのはDREPが初めてで、専門的な内容に苦戦しました。終盤はスケールが大きくなり、どのように仕事に活かせばよいか想像できませんでした。」と振り返ります。しかし同時に「新卒の時間の取りやすい時期に受講できたのは良かった。」とも語り、「テストで苦労する場面もありましたが、繰り返し取り組む中で理解が深まる実感を得られました。また、テストや教材をもう少し細分化して、一つひとつ理解を確認できる形にすれば、デジタルに苦手意識のある人にも取り組みやすいのでは。」と渡邊さんは話します。

デジタルとの関わり

デジタル知識が業務をスムーズにする

「プライベートでは一般の人と同じ程度にスマートフォンで調べ物をしたり、ChatGPTに触れる程度ですが、業務ではデジタルの基礎知識を自分が持つことで、依頼の仕方や相談がスムーズに進むのでは。」と効果を期待しています。「自身で全てをこなすのではなくとも、デジタルの仕組みを理解しているだけで課題解決の選択肢が広がることに気づきました。」

今後の目標

デジタルで効率化を提案したい

「今は仕事を覚えるのに必死ですが、慣れてきたらデジタルで効率化を提案していきたい。」と渡邊さんは考えています。「自分自身の業務だけでなく、周囲の負担も軽減し、空いた時間を新たな仕事に充てることで会社全体の成果につなげたい。DREPで得た知識を活かして、デジタルを使った仕組みづくりの実現に向け頑張っていきます。」と笑顔で語ってくれました。